賞与計算

毎月の給与計算とは異なる賞与計算

賞与は、夏のボーナスや冬のボーナス、期末手当や年末手当という呼び名で支払われるもので、支給するもしないも、支払う時期や金額も企業で自由に定めることができます。

健康保険法での賞与は「3ヶ月を超える期間ごとに受けるもの」というのが定義。

つまり、年3回まで支払われるものは賞与と認められますが、それ以上は賞与には当たらないことになります。

賞与計算も社員数が増えてくると手作業での負担が増していくため、給与計算ソフトで管理したほうが手間がかからないのでベストです。

賞与にはルールを

「誰に賞与を支払うか、その時期や金額は社長が全て決めている」というケースもあるようですが、それだとあまり効率が良くないのでおすすめはできません。

経営次第では賞与を支給できない事情が発生することもありますし、社員に対してもボーナスのない理由を説明しにくくなります。

さらに、賞与に公平さが欠落してしまうと社員のモチベーションにも影響を与えかねません。支給額に対してきちんとしたルールも設けましょう。

要らぬトラブルを未然に防ぐためにも、賞与は就業規則に則って支給基準を定めておくことが賢明。

支給対象者、支給対象期間、査定方法、支給日、支給方法などを明確に取り決めておくと、賞与計算も楽になります。

賞与計算をするときの注意点

社会保険料の計算

社会保険料は賞与にもかかりますが、月ごとの給与計算での社会保険料とは計算方法が違うため注意が必要。

月々の給与計算だと、社会保険料は報酬月額ごとの標準報酬に保険料率をかけて計算します。

一方、賞与では1,000円未満の端数を切り捨てた金額が標準賞与額とみなされ、そこに保険料率をかけて算出されます。

社会保険料の計算方法

標準賞与額 ×健康保険料・厚生年金保険料の保険料率

雇用保険料の計算

雇用保険に入っている場合は、給与と同様に雇用保険も控除されます。

雇用保険料の計算方法

賞与額×雇用保険料の保険料率

所得税と源泉徴収税

社会保険料と雇用保険料を計算したあとは、所得税を導き出します。

これは、所得税の計算に社会保険料と雇用保険料の金額の入力が必要だから。

必然的に社会保険料と雇用保険料の計算後に所得税の計算が行われることになります。

所得税の計算方法

①まず、前月分の給与から前月分の社会保険料などを引き、課税対象額を計算します。

②導き出した①の金額と扶養親族などの数を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に該当する税率で求めます。

③賞与から計算した社会保険料と雇用保険料に②の税率をかけたものを、賞与額から差し引き、所得税を導き出します。

(このとき、前月分の給与がなかったり、障害者が扶養親族に含まれる場合は、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の下に記載してある方法で算出します)

賞与支払届と賞与支払届総括表

賞与が支給された際には、支給日から5日以内に「被保険者賞与支払届」を年金事務所と健康保険組合に提出する必要があります。

届出がないと年金事務所では賞与の金額を把握することができなくなり、社会保険料も徴収不可能となるからです。

賞与の支払い時期が決まっているのであれば、届出し忘れを防ぐために事前に年金事務所に登録しておくと良いでしょう。

年金事務所に賞与の支払い時期を登録すると、その頃に向こうのほうから書類が送付されてきます。

もしも賞与の支給がなかったときには、「被保険者賞与支払届総括表」で「不支給」として届出を出すこととなります。

気になる!賞与の平均額は…?

従業員にとっては賞与の金額は気になるところ。

ほかの企業より多いか少ないかなど、どうしても比べてしまうものです。

景気によっても変動しますが、いったい平均額はいくらなんでしょうか。

大企業の場合の賞与平均額

大企業の場合、新入社員を除き、賞与の平均額は基本給の約2.5ヶ月分。

企業ごとに差は見られるものの、基本給のおおよそ2~3ヶ月分がボーナスと思ってよいでしょう。

もちろん、賞与は社員の業績に応じて支給額が変わるので、これはあくまでも目安です。

ボーナスの出ない会社もあれば、基本給の4ヶ月分相当の賞与が出るという企業もあります。

中小企業の場合の賞与平均額

一口に中小企業と言っても会社によって規模は異なりますが、中小企業の賞与の平均額は基本給の1ヶ月分ほどということが多いようです。

データによれば、中小企業の約4割に及ぶ会社で賞与の支払いがないという報告もあります。

日本に存在する企業の大半は中小企業に該当するので、多くの社員が賞与をもらっていないこととなります。

ただし、中小企業の中に含まれるベンチャー企業では一概にそうとは言えないケースも。

少数精鋭のベンチャー企業などは社員の実力を重視する傾向があるため、中小企業であっても高い業務成績を収めた社員には基本給の数ヶ月分のボーナスを出すところもあるそうです。

賞与計算を楽にしてくれるおすすめソフトは?

  • 給与奉行(Bシステム)
    賞与の計算結果を一覧表で確認できます。より価格の高いSPシステムならば、賞与の算定まで行えます。
  • 弥生給与
    賞与の自動計算だけではなく、従業員ごとに倍率や調整額を設定しながら賞与額をシミュレーションできます。
  • 給与ワークス
    インターネットバンキングデータを作成するため、賞与の振込処理の手間を削減できます。
  • MFクラウド給与
    各種控除額の自動計算、端数処理、税率・保険料率のアップデートまで行うソフトです。
  • 給与計算ソフトfreee
    年3回までの賞与計算を行ってくれます(年4回以上支給する賞与の計算および明細発行には未対応です)。
  • かんたん給与
    賞与の計算結果は、年間を通した給与関連処理に応用できます。一連のデータにかんしては、自動で連動していくのも魅力です。
  • Crew給与明細
    決定した賞与の金額を、一括で反映させられます。
  • 給料王
    賞与明細項目の設定が豊富です。独自の計算式も追加できます。
  • 給与マイスター
    賞与一覧表を印刷する際に、従業員の並び順を「コード順」と「部門順」から選べます。
  • CYBER CEED 給与
    専任のオペレーターが賞与計算を処理してくれます。
  • 給与大臣
  • PCA給与
  • GrowOne Cube 給与
  • フリーウェイ給与計算
    「計算期間が6ヶ月を超える賞与」「前月給与の10倍相当以上の賞与」といったイレギュラーな計算でも自動で算出してくれます。
  • 給与計算ソフトDX
  • 給与大将
  • EXPLANNER/Ai
  • Cells給与
  • Sociaクラウド
  • 円簿給与
  • CCS給与計算
  • 給与職人
  • 給与指南
  • LOVIA らくらくきらら給与

給与計算ソフトで賞与計算を楽にしよう!

賞与計算は、従業員の賞与額を決定するだけのかんたんな処理ではありません。賞与の金額を基に、社会保険料の控除額を計算しなければなりません。社会保険料のほかにも、介護保険料や雇用保険料、厚生年金保険料など、賞与額によって左右される要素が多いとされています。

また、賞与の回数でも計算が変わるため注意しましょう。社会保険料と厚生年金保険料では、年3回以下の賞与予定回数を「賞与」、年4回以上の賞与予定回数を「月次給与」と判断されます。

それ以外にも、次の3つの場合には賞与の計算方法が異なります。

  • 賞与月の前月に給与が発生しない
  • 賞与額が前月給与の10倍以上となる
  • 賞与の計算期間が6か月を超えている

このように、賞与計算には複雑な条件が絡み合っているため、人の手で計算しようとするとヒューマンエラーが発生するでしょう。膨大な時間と労力がかかってしまい、人事部だけではなく従業員の負担にもなります。

そうならないためにも、給与計算ソフトを用いた賞与計算をしたほうがよいです。給与計算ソフトならば、あらかじめ税金や控除額を設定できます。事前にきちんと登録しておくだけで、従業員1人1人の正確な賞与額をすぐに算出してくれるのが給与計算ソフトの魅力です。

ちなみに賞与計算できるソフトであれば、賞与明細書も印刷できます。メール添付によってペーパーレス化を図れるサービスもあります。製品によっては、予算を基に賞与を試算する機能付きです。

賞与計算に時間をかけなければ、従業員の負担をかなり軽減できます。ただし、賞与計算を行える無料ソフトはあまりありません。高度な技術が求められるため、どうしても有料ソフトになってしまいがちです。

とはいえ賞与の自動計算にかんしては、お金をかけてでも導入したほうがよいツールです。作業効率と費用の兼ね合いで、自社に合った賞与計算方法を見つけましょう。

給与計算ソフトおすすめ5選
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